1990年01月01日

'90年米国経済見通し

  熊坂 有三
  石尾 勝
経済研究部 主任研究員   石川 達哉

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<要旨>

米国経済――景気はソフトランディングとなるも、脆弱な経済体質が続こう。

  • 1989年の米国経済は、年初以降のドル高、高金利から徐々に輸出・消費がスローダウンし、生産部門での不振が顕著になってきた。インフレに関しては、加速化の心配はなくなったものの、賃金コスト上昇圧力は完全におさまっていない。
  • FRBは経済のスローダウンに伴って、今後金融を徐々に緩めていこう。
    双子の赤字、企業債務の問題を抱えている米国経済は、外的ショックに対して弱い体質になっており、将来の株価暴落とそれに伴う金利上昇、ドルの急落等の事態を避けるためにも金融緩和が必要となっている。
  • '90年の米国経済は、'89年後半からのスローダウンが'90年前半まで続き、年前半の成長率は1%前後まで低下すると思われる。その後、金利の低下に徐々に刺激されるものの、年間の成長率は2%に達することはなかろう。
  • 貿易に関しては、経済の停滞による所得効果から輸入の伸びが落ち込み、貿易赤字は若干改善するが、依然1058億ドル(国民所得ベース)程度の大幅赤字が続くと思われる。

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